【マウスピースにはたくさんの種類があるの?】

「歯医者さんでマウスピースを作る」と聞くと、いろんな種類のマウスピースを想像される人から、ボクサーが装着していそうなゴツゴツしてるマウスピースを想像される方まで様々だと思います。歯科での取り扱いをしているマウスピースは、一体どのようなものがあるのでしょうか?今回はマウスピースの種類や、それぞれのマウスピースについての取り扱いの注意点も交えながらしっかりと解説をしてきます。全てをお読みいただくことで、マウスピースについての知識がつきますので、是非最後までお読みいただけますと幸いです。

マウスピースの種類にはどんなものがあるの?

歯科で使用されるマウスピースは、多様なお口の問題に対応するためにデザインされており、それぞれ特定の用途と機能があります。ここでは、その基本的な種類と用途を解説します。

『ナイトガード』

ナイトガードは、主に就寝中に歯ぎしりや顎関節症(TMJ)の症状を緩和するために使用されます。歯ぎしりは無意識のうちに強い力で歯をこすり合わせる行為で、これが長期にわたると歯の摩耗、破損、さらには顎関節の問題を引き起こす可能性があります。

ギリギリ、ギシギシと歯に加わる力をナイトガードは分散させ、歯と顎にかかる圧力を軽減します。その結果、歯の損傷を防ぎ、顎の痛みや頭痛を軽減する効果が期待できると言われています。

また、快適なフィット感と耐久性を提供するために、個々の患者様に合わせてカスタムメイドされることが一般的です。市販されているものは、お口の形や歯並びには適応しないことが多いので、歯科医院で製作された方が安全です。

スポーツ用マウスガード

スポーツ用マウスガードは、特にコンタクトスポーツを行う際に不可欠です。

コンタクトスポーツとは、キックボクシングや柔道などの格闘技、ラグビーやアメリカンフットボール、水球やラクロスのように衝突をすることのある球技など、相手と衝突する可能性が十分ある、相手との接触する距離が近いスポーツを指します。

このマウスガードは、直接的な衝撃から歯を保護するとともに、唇、舌、顎、そして顔全体の重大な怪我を防ぐために設計されています。衝撃が歯に直接伝わることを防ぎ、また、強い打撃があった場合でも歯が折れてしまうリスクや、顎の骨を骨折するなどのリスクは大幅に低減します。

さらに、スポーツ用マウスガードは呼吸や会話の妨げになりにくいように工夫されており、アスリートがパフォーマンスを最大限に発揮できるようサポートします。お口の中に入れているという安心感から、思い切りハードにアタックすることも可能になる程精神面でも大切な役割になっています。

睡眠時無呼吸症候群用マウスピース

睡眠時無呼吸症候群(SAS)用マウスピースは、睡眠中の気道を開けることにより、呼吸の停止や浅い呼吸を防ぎます。このマウスピースは主に下顎を前方に微調整することで舌が気道を塞がないように保ち、空気の流れをスムーズにします。

寝ている時にこの姿勢を維持することで、舌根が喉の奥に垂れ下がらなくなる効果が期待できるので、これにより効果的に睡眠時無呼吸を管理することで、睡眠の質を向上させ、日中の疲労感の軽減や全体的な健康の改善に寄与します。

睡眠に関わる科目での医科的な診断による適切な診断後、専門の歯科医師が患者に合わせてカスタマイズし、最適な快適性と機能性を提供します。

これらのマウスピースは、それぞれ特定の需要に応じて設計されており、正しい使用と適切な管理によって多くの口腔および全身の健康問題の予防と治療に役立ちます。

マウスピースの材質は?

マウスピースは、その用途と機能に応じてさまざまな材質で製作されます。一般的な材料にはシリコン、アクリル、熱可塑性プラスチックがあり、それぞれが使用感や耐久性に異なる特性を持っています。

材質の種類

シリコン

シリコン製のマウスピースは柔軟性があり、快適で装着感が非常に良いため、長時間の使用に適しています。シリコンはまた、アレルギー反応を起こしにくい材質であるため、アレルギーのある方や敏感な患者様に推奨されます。ただし、柔軟性があるために耐久性には劣る場合があります。

アクリル

アクリルは硬質で耐久性が高いため、歯ぎしり用ナイトガードによく使用されます。アクリルは長持ちするため、激しい物理的ストレスに耐えることが可能ですが、装着感はシリコンほど柔らかくはありません。

熱可塑性プラスチック

この材料は体温で柔らかくなる特性を持ち、口内に入れると体温で形が変わり、歯にぴったりとフィットします。カスタマイズが容易で、装着時の快適さを最大化できるため、睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースなどに使用されます。

作り方は?

マウスピースの作り方は以下の流れで行われます

初診

歯科医師が患者様の口腔内を詳細に診断と評価をして、マウスピースの必要性と種類を決定します。

型取り

患者様の歯型を取るために、歯型材を使用して精密な印象を採取します。

柔らかい材料を使用して型取りをすることもあれば、光学印象というデジタルでの型取りをすることもあります。

製作

印象から作られた型をもとに、選ばれた材質でマウスピースを製作します。この段階で、患者様のお口の構造に合わせた細かな調整が行われます。

フィッティング

マウスピースが完成したら、患者様に試着してもらい、フィット感を確認します。必要に応じて微調整を行い、快適で効果的な使用ができるようにします。

患者様のお口に適してカスタマイズされたマウスピースは、治療効果を最大限に発揮し、患者様の満足度を高めるのにとても重要です。それぞれの材質と製作の流れを理解することで、患者様はご自分に最適な選択をされているか判断できるようになります。

取り扱いについて


マウスピースの取り扱いには、正しい使用と保管が必要です。以下のポイントに注意して、マウスピースの効果を最大限に保ち、長持ちさせましょう。

清潔に保つ

マウスピースは使用後、必ず温水でよく洗浄してください。適切なクリーニングは、細菌の蓄積を防ぎ、口臭の原因となる残留物を除去します。定期的に非アルコールベースの洗浄液で深部洗浄を行うことも重要です。

正しい乾燥方法

洗浄後は自然に空気乾燥させ、直射日光や高温を避ける場所に保管してください。湿った状態で放置すると、カビや細菌が繁殖しやすくなります。

保管方法

マウスピースは、専用のケースに保管することが理想的です。これにより、埃や汚れから保護し、形状が崩れることを防ぎます。また、ペットや子供の手の届かない場所に保管してください。

定期的な検査

時間とともにマウスピースは摩耗や変形を起こす可能性があります。定期的に歯科医院で定期検診を受け、必要に応じて調整や交換を行ってください。

使用上の注意

マウスピースを噛んで装着しようとしたり、無理に引っ張ったりしないでください。また、使用していない時に無理に歯にはめたたすると、形状が変わる可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?歯科用マウスピースはその種類が豊富で、様々なお口の中の問題に効果的な対処法を提供します。正しいマウスピースの選択と使用は、お口の健康を維持するために非常に重要です。個々のニーズに合った最適なマウスピースを選ぶためには、定期検診を行い、その際に歯科医師との相談をすることが推奨されます。適切なアドバイスと指導により、マウスピースはその機能を最大限に発揮し、日々の生活の質は向上します。

ぜひマウスピースについて気になることがあれば当院へご相談ください。

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