歯が抜歯になった、そのときは?

〜歯を失ってしまう原因〜

歯を失うというと一般的な原因には、虫歯や歯周病、事故によって抜歯せざるを得ないということがあります。

「虫歯になっているのを放置していたら、歯が大きくかけて歯の根まで虫歯が進行していた。」

「昔に治療したところの被せ物の中身が大きくて虫歯が進行していた」

「歯が揺れているなと思っていたら、ある時グラグラして簡単に抜けてしまった」

「自転車で衝突して顔から転倒してしまいまい、前歯を失くした。」

このような状況は決して他人事ではなく、管理が十分に行き届いていない場合や、歯科に対する知識がない場合、突然の怪我などで一気に自身を取り巻く状況が変化することはあり得ることです。

そして、歯を失うことで下記のような影響を与えます。

・咀嚼能力の低下(食べものを噛む力が弱くなること)

・発音の問題(滑舌が悪くなること)

・自信の喪失(見た目が大きく変化すること)

など、日常生活に大きな影響を与えることがあります。詳しく解説します。

・咀嚼能力の低下(食べものを噛む力が弱くなること)

歯がないと、上手に食べ物を食べることができません。

前歯がなければ、物を噛みちぎる動作ができなくなります。

奥歯がないと、食べ物を咀嚼することができなくなるので、食べ物を飲み込むことが難しくなります。

・発音の問題(滑舌が悪くなること)

歯がないことで、発音にも大きく影響が生じます。

息が漏れてしまい、会話をしていても相手に聞き取ってもらえないという現象が発生してしまい、いつしか会話でコミュニケーションを取ることが難しくなります。

・自信の喪失(見た目が大きく変化すること)

歯がないと、見た目が大きく損なわれてしまうように感じる方が多く、話をするときにもマスクが欠かせないようになり、口元に手を当てて隠すなど、日常生活にも支障をきたします。歯がないことで、思いっきり笑えないということも往々にしてあるようです。

〜入れ歯とインプラントの紹介〜

歯を失った際に、その場所を補う選択肢として「入れ歯」と「インプラント」があります。「ブリッジ」という方法もありますが、今回は「入れ歯」と「インプラント」に絞り解説をします。

入れ歯は取り外し可能な義歯で、インプラントは顎の骨に直接埋め込むチタン製の人工の歯根です。

それぞれに独自のメリットとデメリットがあります。

入れ歯について

〜入れ歯の基本と種類〜

入れ歯は、失った自然の歯を補うための取り外し可能な義歯です。

主に「部分入れ歯」と「総入れ歯」の二種類があります。部分入れ歯は一部の歯を失った人用で、残っている歯に固定します。総入れ歯は、全ての歯を失った人用で、歯茎に吸着する形で装着されます。

〜入れ歯のメリット〜

入れ歯の最大のメリットは、比較的安価で手術が不要であることです。また、入れ歯は調整や修理が容易で、必要に応じてサイズや形状を変更することができます。これにより、口腔の変化に合わせた快適な装着が可能になります。

〜入れ歯のデメリット〜

入れ歯にはいくつかのデメリットもあります。初期の不快感や違和感が生じることがあり、適切なフィット感を得るためには時間がかかることがあります。また、定期的なメンテナンスが必要で、耐久性にも限界があります。長期的には入れ歯が緩む可能性があり、再調整や新しい入れ歯への交換が必要になる場合があります。

インプラントについて

〜インプラントの種類〜

インプラントは、失われた歯の代わりに顎骨に直接固定する人工の歯根です。

基本的なインプラントの治療の流れは、まず顎骨にチタン製の人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯(クラウン)を取り付けます。インプラントには単体インプラント(1本)、ブリッジ型インプラント(複数本)、オーバーデンチャー型(入れ歯)などがあり、患者様のニーズや口腔の状態に応じて選択されます。

〜インプラントのメリット〜

インプラントの大きなメリットは、自然な見た目と優れた機能性です。自然の歯に近い噛み心地と見た目を提供し、発音や咀嚼機能を向上させます。

また、顎骨の健康を維持し、骨の吸収を防ぐ効果があります。これにより、長期的な顔の形状の維持にも寄与します。

〜インプラントの欠点〜

インプラントの主なデメリットは、高額な治療費用と手術が必要であることです。治療は複数回の手術を伴い、完了までに数ヶ月を要することがあります。また、手術には一定のリスクが伴い、回復過程での不快感や合併症が生じる可能性も少なからずあります。さらに、一部の患者では健康状態や骨の密度がインプラント治療の障害となることもあり、治療ができない場合もあります。

入れ歯とインプラントの比較検討

〜入れ歯とインプラントの比較〜

入れ歯は費用が比較的低く、手術が不要で調整が容易ですが、違和感やメンテナンスが必要な点が欠点です。一方、インプラントは自然な見た目と機能性が高く、骨の健康を維持しますが、高額な費用と手術が必要で、回復に時間がかかるというデメリットがあります。

〜治療を選択するための考え方〜

患者様はご自分の健康状態、財政的な状況、生活スタイルを考慮して選択することが最優先です。入れ歯は一時的または費用を抑えたい場合に適しています。

一方、インプラントは長期的な解決策を求める場合や、自然な感覚を重視する人に適しています。

お体の状態が万全でなければ、治療を必要としていても外科的な手術を伴うインプラント治療は難しいと判断される場合も多くあります。治療費ように関しても、保健治療の範囲外になってしまうので、保険診療に比べて決して安価とは言えません。日々の生活や、体調管理、ご自身の生活スタイルなどをしっかりと考慮し、ご相談いただいた上で慎重に判断をしていくことをお勧めいたします。

〜健康状態と経済的要因〜

患者の全身の健康状態や口腔の状態は、選択に大きく影響します。重度の糖尿病や骨粗鬆症などの状態は、インプラントの適用を制限する可能性があります。また、経済的な要因も重要で、保険の適用範囲や個人の財政状況によって最適な選択肢が異なります。

遠慮なくご相談ください

〜歯科医師やスタッフにご相談ください〜

当院では、個々の患者様の口腔の健康状態、全身の健康状態、生活習慣、財政状況を考慮して、最適な治療法を提案します。より精密な検査を行い、患者様にとってのメリットとリスクを理解しやすい形で説明し、個別のニーズに合った治療計画を立てるお手伝いをします。

〜正しい情報とは〜

患者様は、治療の選択肢について正確かつ現実的な情報を持つことが重要です。

当院では、治療の期間、必要なメンテナンス、期待できる結果、可能性のある合併症についての詳細情報をお伝えさせていただきます。

〜定期検診の重要性〜

治療後の定期的なフォローアップとお口の健康管理と維持は、長期的にお口の健康を維持するためにも必要不可欠です。適切な口腔ケアの指導と定期的な検診のスケジュールをお伝えします。これは、インプラントや入れ歯の機能性を維持し、将来的な問題を防ぐために重要です。

まとめ

いかがでしたか?入れ歯とインプラントの選択は、個人のお口の状態、健康の状態、ライフスタイル、経済的な問題に密接に関連します。個々のニーズに合った選択をすることが、ご納得のいく治療になると思います。

ぜひお悩みの際は、当院までご相談ください。

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