突然歯が欠けてしまうと、誰でも驚いてしまいますよね。痛みや違和感を感じるだけでなく、「このまま放置しても大丈夫なのか?」と不安になることもあるでしょう。歯が欠ける原因はさまざまで、その状況に応じた適切な対応が必要です。今回は、歯が欠けてしまうシーンやその原因、どのような治療方法があるのか、そして歯が欠けるのを防ぐためのナイトガードについて詳しく解説していきます。
1. 歯が欠ける原因とは?
歯が欠けてしまう原因は多岐にわたりますが、いくつかのよくあるシーンや要因があります。以下に、考えられる歯が欠ける主な原因を挙げます。
a. 固いものを噛んだ時
硬い食べ物や物を噛んだ際に歯が欠けることはよくあるケースです。特に、骨付き肉、キャンディ、氷、ナッツ類などの硬い食材は、歯に大きな力がかかり、割れやすくなります。さらに、知らず知らずのうちにペンや爪を噛む癖がある方も、歯に負担がかかり、欠けやすくなる原因です。
b. 歯の弱化
虫歯や歯のひび割れが原因で、歯が弱くなっていることも歯が欠ける要因のひとつです。虫歯が進行すると、歯の内部が脆くなり、外部からの圧力に耐えられなくなることがあります。さらに、歯に亀裂が入っている状態では、ちょっとした力でも歯が欠けやすくなります。
c. 夜間の歯ぎしり(ブラキシズム)
夜間の歯ぎしりは、歯が欠ける最も一般的な原因のひとつです。寝ている間に無意識に歯を強く食いしばったり、擦り合わせたりすることで、歯に強い圧力がかかります。これにより、歯が徐々に摩耗し、やがて欠けてしまうことがあります。歯ぎしりは多くの場合、自覚症状がないため、気づかないうちに歯にダメージが蓄積されていることが多いです。
d. 外傷や事故
事故やスポーツ中に顔に強い衝撃を受けると、歯が欠けたり折れたりすることがあります。特に、スポーツや転倒などの物理的な衝撃によって歯が損傷することが考えられます。外傷による歯の欠けは、すぐに対応が必要なケースが多いです。
2. 歯が欠けたときの対処法
歯が欠けてしまったときには、できるだけ早く歯科医師に相談することが重要です。しかし、歯科医院に行くまでにどのような対応をすれば良いのでしょうか?以下のポイントを押さえておきましょう。
a. 欠けた歯の部分を保管する
欠けた歯の破片が大きい場合、保存して歯科医に持参することをおすすめします。欠けた部分を保管する際には、乾燥しないように湿らせたガーゼに包むか、牛乳や生理食塩水に入れて持っていくと良いでしょう。保存状態が良ければ、元の歯に戻せる可能性があります。
b. 歯を清潔に保つ
欠けた歯の部分や歯茎に細菌が入らないよう、口の中を清潔に保ちましょう。ぬるま湯で優しくうがいをし、食べ物のカスや汚れを取り除きます。冷たい水や炭酸飲料は、敏感になっている歯に刺激を与えるため避けた方が良いです。
c. 痛みがある場合の応急処置
歯が欠けて神経が露出している場合、痛みを感じることがあります。このようなときは、市販の痛み止めを服用したり、患部に冷たいものを当てて痛みを和らげましょう。ただし、長時間の冷やしすぎは逆効果になることがあるため注意が必要です。
3. 歯が欠けた場合の治療法
歯が欠けたときの治療方法は、欠けた部分の大きさや位置、歯の状態によって異なります。以下は、一般的な治療方法です。
a. ダイレクトボンディング
軽度の欠けであれば、ダイレクトボンディングという方法で簡単に修復できます。コンポジットレジンと呼ばれる樹脂を欠けた部分に盛り、歯の形を整えます。治療は比較的短時間で終わり、自然な仕上がりとなります。
b. クラウン(被せ物)
欠けた部分が大きい場合、クラウン(被せ物)を使って修復することがあります。クラウンは、歯の上から被せて保護するため、見た目や機能を元通りに回復させることが可能です。素材もセラミックや金属などから選べ、耐久性にも優れています。
c. ラミネートベニア
前歯が欠けた場合、ラミネートベニアが使用されることもあります。これは薄いセラミックのシェルを歯の表面に接着する方法で、歯の形や色を改善しながら欠けた部分をカバーします。特に、審美的な仕上がりを重視する方におすすめです。
d. 根管治療(神経の処置)
歯が大きく欠け、神経にまでダメージが及んでいる場合は、根管治療が必要になることもあります。神経を取り除き、歯の内部を消毒・充填してからクラウンで補強することで、歯の機能を回復させます。
4. 歯が欠けるのを防ぐために:ナイトガードの重要性
歯が欠ける原因のひとつに、夜間の歯ぎしりがあります。無意識に行うため、自分では気づかないことが多いですが、歯ぎしりは歯に大きな負担をかけ、欠けたり割れたりする原因となります。このような問題を防ぐためにおすすめなのが「ナイトガード」です。
a. ナイトガードとは?
ナイトガードは、夜間に装着することで歯ぎしりや食いしばりによる歯への負担を軽減する装置です。特に、歯ぎしりの習慣がある方や、寝ている間に強く歯を噛み締めてしまう方に効果的です。ナイトガードを使用することで、歯にかかる圧力を分散させ、歯が欠けるのを防ぐことができます。
b. ナイトガードの種類
ナイトガードには、ハードタイプとソフトタイプがあります。ハードタイプは、耐久性があり歯ぎしりが強い方に向いています。一方、ソフトタイプは柔らかく、比較的軽度の歯ぎしりや食いしばりに適しています。歯科医院で自分の歯型に合わせたナイトガードを作ることで、フィット感が良く、効果的に歯を守ることができます。
c. ナイトガードの効果とメリット
ナイトガードを装着することで、歯に直接かかる力を分散し、歯が欠けたりすり減ったりするのを防げます。また、歯だけでなく、顎関節の負担も軽減されるため、顎関節症の予防にも効果的です。さらに、歯ぎしりが原因で起こる頭痛や首のこりなどの症状も改善されることがあります。
5. 日常生活での予防策
歯が欠けるのを防ぐためには、日常生活でも意識的な予防策が必要です。以下に、日常生活でできる予防方法を紹介します。
a. 硬いものを噛む習慣を見直す
前述の通り、硬いものを噛むことで歯が欠けるリスクが高まります。キャンディや氷、骨付きの食べ物を噛む際は注意しましょう。また、ペンや爪を噛む癖がある方は、その習慣を改善することも重要です。
b. 定期的な歯科検診
定期的に歯科医院で検診を受けることで、虫歯や歯の亀裂など、歯が欠けやすい状態を早期に発見できます。予防的な処置を行うことで、大きなトラブルを防ぐことができます。
c. 正しいブラッシングとフロス
歯が健康であるほど、欠けにくくなります。正しいブラッシング方法やフロスを使用して、歯を清潔に保ちましょう。特に歯周病や虫歯があると、歯が脆くなる原因となるため、口腔ケアは欠かせません。
6. まとめ:歯が欠けたら早めの対応を
歯が欠けたときは、まず冷静に対処し、できるだけ早く歯科医師に相談することが大切です。欠けた歯の治療法は状況によって異なりますが、早めの対応で痛みや不快感を軽減し、適切な治療を受けることができます。また、ナイトガードの使用や日常の予防策を取り入れることで、歯が欠けるのを防ぐことができます。
自分の歯を長く健康に保つためにも、定期的なケアと適切な対策を心がけましょう。
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