歯が抜けたまま放置するとどうなる?リスクと治療法

「歯が抜けたままだけど、特に困っていないし、そのままでいいかな…」
そう思って放置していませんか?実は、歯を失ったままにしておくと、お口のトラブルはもちろん、全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、時間が経つほど影響は大きくなり、治療の選択肢が限られてしまうことも。歯の健康を守るためには、適切な対処が欠かせません。そこで今回は、歯が抜けたまま放置するリスクと、早めに受けられる治療法について詳しく解説します。お口の健康を維持するために、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 歯が抜けたまま放置することで起こるリスク
  2. 体への影響も?全身に及ぶリスク
  3. 歯が抜けたらどうする?
  4. 歯が抜けたまま放置せずに!選べる治療法
  5. よくある質問(Q&A)
  6. まとめ

1. 歯が抜けたまま放置することで起こるリスク

歯を失うことは、見た目の問題だけではありません。放置することで、周囲の歯やお口の機能にさまざまな悪影響が出てきます。

1. 噛み合わせの乱れ

歯が抜けると、噛み合わせが乱れやすくなります。歯は単独では機能せず、隣の歯や対向する歯と協力して食べ物を噛む役割を果たしています。抜けた歯を放置すると、隣の歯がその空いたスペースに倒れ込んだり、噛み合う歯が伸びてきたりすることがあります。これにより、歯並びや噛み合わせが崩れ、食べ物をしっかり噛めなくなることがあります。

2. 発音のしづらさ

前歯が抜けた場合、発音に影響を与えることがあります。歯は発音の際に重要な役割を果たしており、特に「サ行」「タ行」「カ行」などを発音する時に支えとなっています。しかし、歯が抜けると、舌の動きに支障が出て、言葉をはっきりと発音できなくなることがあります。これが続くと、会話に自信を失い、人前で話す際に大きな影響を与えることになります。

3. 虫歯や歯周病

歯が抜けた部分がそのまま放置されると、食べ物や細菌が詰まりやすくなります。これが原因で、虫歯や歯周病が進行する可能性があります。歯周病は、歯を支える骨や歯茎に悪影響を与える病気で、放置すると周囲の歯も抜けてしまう原因となります。また、食べ物が詰まりやすい部分では、歯を磨いても十分に清掃できず、歯垢や歯石が蓄積されることになります。これにより、虫歯や歯周病が悪化するリスクが高まります。

4. 顎関節症

歯が抜けたまま放置しておくと、顎の関節に負担がかかります。噛み合わせが悪くなることで、痛みや動かしづらさを感じることがあります。顎関節症は、顎を動かす時に痛みや音が鳴る症状を引き起こすことがあり、最終的には日常生活に支障をきたすことがあります。

2. 体への影響も?全身に及ぶリスク

歯を失った状態を放置すると、口内だけでなく、全身にも悪影響を与えることがあります。

1. 消化不良

歯が抜けたままだと、食べ物をしっかり噛むことができません。そのため、噛まずに飲み込んでしまうことが増えてしまいます。すると、胃や腸に負担をかけ、消化不良を引き起こす原因となります。さらに、食べ物が十分に噛まれないと、消化酵素の働きが十分に発揮されません。結果として、消化不良が起こりやすくなります。

2. 肩こりや頭痛

噛み合わせの不調が続くと、顎だけでなく首や肩の筋肉にも負担がかかります。その結果、肩こりや頭痛が起こることがあります。さらに、噛み合わせの乱れが長引くと、首や肩の筋肉が緊張し、血流が悪くなります。これにより痛みが出てきます。また、無意識に歯を食いしばったり、歯ぎしりをすることもあります。そのため、顎や首、肩に負担をかけ、肩こりや頭痛の原因になることがあります。。

3. 認知症リスクの上昇

食べ物をしっかり噛むことは、脳を活性化させる重要な役割を持っています。歯が抜けて噛む力が弱まると、脳への刺激が減少し、認知機能の低下につながる可能性があります。最近の研究でも、噛む力の低下が認知症のリスクを高めることが指摘されています。歯を失ったままにせず、しっかり噛める状態を維持することが、認知機能の維持にもつながるのです。

3. 歯が抜けたらどうする?

歯が抜けた場合、できるだけ早く歯科医院を受診することが推奨されますが、まずは応急処置を行いましょう。
出血している場合:出血がある場合は、清潔なガーゼやティッシュを使って止血しましょう。基本的に血は数分で止まりますが、止まらない場合は早めに医師に相談が必要です。
歯の保存方法:抜けた歯をできるだけ元の位置に戻すことが望ましいですが、難しい場合は、牛乳や生理食塩水に浸けて持参することが推奨されます。これにより歯の細胞がダメージを受けにくくなり、再生の可能性が高まります。

4. 歯が抜けたまま放置せずに!選べる治療法

歯が抜けた時の治療には、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つがあります。歯科医師と相談しながら、ご自身の口腔状態やライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。

1. 入れ歯

入れ歯は、取り外し可能な人工の歯で、抜けた歯の機能を補う治療法です。部分入れ歯と総入れ歯があり、失った歯の本数や位置に応じて作製されます。最大のメリットは、比較的費用を抑えられることと、手術が不要である点です。ただし、最初は違和感を覚えることがあり、慣れるまで時間がかかる場合があります。また、毎日の取り外しや清掃が必要で、固定式のブリッジやインプラントと比べると噛む力がやや劣るのがデメリットです。

2. ブリッジ

抜けた歯の両隣の歯を土台として削り、橋渡しをするように人工歯を装着する治療法です。固定式のため、入れ歯のように取り外す手間がなく、見た目が自然で噛みやすいというメリットがあります。しかし、健康な隣の歯を削る必要があり、歯に負担がかかることがデメリットです。また、支えとなる歯に強い力がかかるため、将来的に歯の寿命が短くなる可能性もあります。

3. インプラント

失った歯の根元部分にチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。見た目や噛み心地が非常に自然で、しっかり噛めるため、食事の制限もほとんどありません。また、周囲の歯に負担をかけないため、健康な歯を削る必要がないのも大きなメリットです。しかし、手術が必要であること、治療期間が長いこと、費用が比較的高額になることがデメリットとして挙げられます。

5. よくある質問(Q&A)

Q1:歯を抜けたままにしておくと、どれくらいで顎の骨が痩せるのでしょうか?

A:個人差がありますが、歯を失ってから数ヶ月から数年で進行することが一般的です。早期に治療を行うことが骨の健康を守るために重要です。

Q2:歯が抜けたままの期間が長いと、治療に影響がありますか?

A:放置すると顎の骨が痩せ、治療が難しくなることがあります。特にインプラントは、骨の量が不足すると手術が難しくなる場合があるので、早めに歯科医院で相談しましょう。

6. まとめ

歯が抜けたままで放置すると、噛み合わせや発音、さらには顎関節や全身に影響を与えるリスクがあります。早期に適切な治療を受けることで、これらの問題を予防し、健康的な生活を送ることができます。歯が抜けてしまった場合には、早めに歯科医院を受診し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。
テラスモール松戸プランス歯科では、「1本の歯だけ」ではなく「お口全体」を見渡す歯科治療をおこなっています。専門分野のエキスパートが集結する「チーム医療」で幅広い治療法を提供しておりますので、お口のことでお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。

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