マスクを外す機会が増えてきた今、「自分の口臭、大丈夫かな…」と気になり始めた方も多いのではないでしょうか?実は、口臭にはさまざまな原因があり、その中には歯医者での治療やケアで改善できるものもたくさんあります。
この記事では、口臭の主な原因から歯科医院でできる専門的な対策、さらには日常生活で実践できる予防習慣まで、口臭に関する総合的な情報を紹介します。ご自身やご家族の口臭が気になる方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
1. 口臭の主な原因と種類
2. 歯周病と口臭の関係
3. 歯医者でできる口臭対策
4. 毎日のセルフケアで口臭予防
5. よくある質問(Q&A)
6. まとめ
1. 口臭の主な原因と種類
口臭には大きく分けて「生理的口臭」「病的口臭」「心理的口臭」の3種類に分類されます。それぞれの特徴と原因について見ていきましょう。
1.生理的口臭
誰にでも起こる一時的な口臭です。起床時や空腹時、緊張しているときなどに強くなるのが特徴です。唾液の分泌が減ることで口の中の自浄作用が弱まり、口臭が発生しやすくなります。これは体の自然な反応であり、水分補給や歯磨き、食事を摂ることなどで軽減される場合がほとんどです。基本的には心配のいらないタイプですが、継続的な口臭が気になる場合は他の原因がないかをチェックしましょう。
2.病的口臭
虫歯や歯周病、舌苔(舌の表面の汚れ)など、お口の中の疾患が原因で発生する口臭です。特に歯周病は進行すると強い臭いを伴うガスを発生するため、口臭の原因としてよくみられます。また、蓄膿症(副鼻腔炎)や胃腸の不調など、口以外の病気が関係していることもあります。これらの場合は、歯科医院や医療機関での治療が不可欠です。
3.心理的口臭
実際には口臭がしていないにもかかわらず、「自分の口は臭っている」と思い込んでしまう状態です。ストレスや不安、過去の指摘経験などがきっかけになることもあり、非常に繊細な問題です。過剰な口臭対策に走ってしまうケースもあるため、必要であれば専門医や心療内科のサポートを受けることも検討しましょう。まわりの人との適度なコミュニケーションも大切です。
2. 歯周病と口臭の関係
口臭といっても原因はさまざまですが、最も多いのは口の中のトラブルによるもの。中でも注意したいのが、次に紹介する「歯周病による口臭」です。
1.なぜ歯周病で口臭が発生するのか?
歯周病は、歯を支える組織(歯茎や骨)が炎症を起こし、徐々に破壊されていく病気です。初期には自覚症状がほとんどなく、気づいたときには進行してしまっていることも少なくありません。
この歯周病が進行すると、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」と呼ばれるすき間に細菌が溜まりやすくなります。そこに食べかすやプラーク(歯垢)が蓄積されることで、細菌がタンパク質を分解し、揮発性硫黄化合物(VSC)と呼ばれる物質を発生させます。
このVSCには、硫化水素やメチルメルカプタンなどが含まれており、腐った卵や玉ねぎ、ドブのような強烈な悪臭を放つのが特徴です。歯周病による口臭は、朝だけでなく日中も継続して強く感じられる傾向があり、通常の歯磨きのみではなかなか改善されません。
2.こんな症状があれば要注意!
- 歯茎から血が出る
- 歯がグラグラする
- 口の中がネバつく
- 歯と歯茎の間に食べ物が詰まりやすくなる
これらの症状がある場合は、歯周病による口臭の可能性があります。早めに歯科医院を受診しましょう。
3. 歯医者でできる口臭対策
口臭が気になる方は、まず歯科医院での検査を受けることが大切です。歯科医院では、口臭の原因を正確に把握し、専門的な対策を行うことができます。
1.専門的なクリーニング(PMTC)
歯科医院で行う「PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)」は、歯科衛生士が専用の器具と薬剤を使って行うプロのクリーニングです。歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間や歯周ポケット内の歯垢・歯石、着色汚れ、細菌の塊(バイオフィルム)を除去します。さらに、歯の表面を滑らかに仕上げることで細菌の再付着も防ぎます。PMTCを定期的に受けることで、口臭の原因菌を減らし、長く清潔な口腔環境を維持できます。
2.虫歯・歯周病治療
口臭の原因として多い虫歯や歯周病は、歯科医院での適切な治療が不可欠です。虫歯の進行による神経の腐敗や、歯周病による歯茎の膿は、強い悪臭のもとになります。歯科医院では、スケーリング(歯石除去)やルートプレーニング(歯の根の洗浄)を通じて、歯周ポケット内の細菌を取り除き、炎症を改善します。必要に応じて薬剤の塗布や処方も行われ、再発防止にもつながります。定期的な検診と早期治療が口臭予防の鍵です。
3.舌クリーニングの指導
舌苔は細菌や食べかす、古くなった細胞などが混ざり合ったもので、特に朝方に多くなります。歯科医院では、舌専用のブラシやヘラの使い方など、効果的で安全な舌ケアの方法を丁寧に指導します。自己流で強くこすってしまうと舌を傷つけ、逆効果になることもあるため、正しいケアの習得が重要です。
4. 毎日のセルフケアで口臭予防
歯科医院でのケアに加えて、日常生活でのセルフケアも口臭対策には欠かせません。次の習慣を取り入れることで、口臭の予防につながります。
1.丁寧な歯磨き
基本は、1日3回、3分以上かけて丁寧に歯を磨くことです。歯と歯茎の境目を意識し、小刻みに磨くのがポイント。さらに、歯ブラシでは届かない歯間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシでケアしましょう。
2.舌のケア
歯と同様、舌も清潔に保つことが大切です。専用の舌クリーナーで奥から手前にやさしくこすり、必要に応じて洗口液を併用すると効果的です。無理にこすらず、少しずつ範囲を広げましょう。
3.唾液の分泌を促す
唾液には口臭を防ぐ作用があります。よく噛んで食べ、水分をこまめに摂りましょう。また、キシリトールガムや唾液腺マッサージもおすすめ。高齢者や薬の影響で唾液が減る人は、特に意識してケアをしましょう。
4.食生活と生活習慣の改善
野菜や食物繊維を多く含む食品を積極的に摂りましょう。また、香りの強い食材やお酒・コーヒーの摂取は控えめにしましょう。禁煙も重要です。生活習慣を整えることで、自然と口臭も改善されていきます。
5. よくある質問(Q&A)
Q1:口臭対策のために避けるべき食べ物はありますか?
A:にんにくやネギ類、香辛料、乳製品、コーヒー、アルコールなど、臭いや口の乾燥を引き起こす食品はできるだけ控えるのが効果的です。
Q2:口臭は自分ではわかりにくいと聞きましたが、確認方法はありますか?
A:手の甲をなめて乾かした後に嗅ぐ方法や、コップやビニール袋に息を吹き込む方法があります。
Q3:子どもの口臭もあるのでしょうか?
A:あります。原因としては、口呼吸、鼻づまり、虫歯などが考えられます。子どもの口臭も放置せず、一度ご相談ください。
6. まとめ
気になる口臭は、放置せず原因を明らかにすることが大切です。虫歯や歯周病などが原因の病的口臭は、歯科医院での治療により改善が見込めます。日々のケアに加えて、定期的な検診やクリーニングを受けることで、口の中を清潔に保ち、気になる臭いも防ぐことができます。
また、口臭は健康のサインでもあるため、早めの対応が全身の健康維持にもつながります。気になる場合は一人で悩まず、歯科医院にご相談ください。
テラスモール松戸プランス歯科では、患者様とのコミュニケーションをもっとも大切にしています。
口臭といった他の人には相談しづらいお悩みも、安心してご相談いただけるよう、丁寧で親身な対応を心がけています。どうぞお気軽にご来院ください。
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