歯肉退縮という言葉はご存知でしょうか?鏡を見た時に「以前より歯が長く見える気がする」「歯茎が下がってきた」と感じたことはありませんか?
歯茎が下がる現象は、正式には「歯肉退縮(しにくたいしゅく)」と呼ばれ、加齢だけでなく、日々の歯磨き方法や生活習慣が大きく関わっています。実は、適切なケアを行わないと、知覚過敏や虫歯のリスクが高まり、最終的には歯を失う原因にもなりかねません。
そこでこの記事では、歯茎が下がる原因、放置した場合のリスク、予防と改善のための具体的な対策、そして松戸市の患者様からよくいただくご質問について、歯科医療の専門的な観点から詳しく解説します。健康な歯茎を維持するために、ぜひ参考にしていただければと思います。
目次
- 歯肉退縮とは?基礎知識を理解しよう
- 歯茎が下がる主な原因
- 歯肉退縮が引き起こす問題
- 歯茎の下がりを防ぐための対策
- よくある質問(Q&A)
- すでに下がってしまった歯茎の治療法
- まとめ
1. 歯肉退縮とは?基礎知識を理解しよう

歯肉退縮の定義
まず、歯肉退縮とは、歯茎が下がり、本来なら歯茎に覆われているべき歯の根の部分(歯根)が露出してしまう状態のことです。
健康な歯茎は、歯の根をしっかりと覆い、保護しています。しかし、様々な要因により歯茎が下がると、歯の根が露出し、見た目にも機能的にも問題が生じます。
例えるなら、木の根が土から露出してしまうように、歯の根が歯茎から出てきてしまう状態です。
歯肉退縮のセルフチェック
次に、ご自身の歯茎の状態をチェックしてみましょう。
歯肉退縮のサイン
- 歯が以前より長く見える
- 歯の根元が黄色っぽく見える(歯の根は象牙質なので黄色い)
- 冷たいものや熱いものがしみる(知覚過敏)
- 歯と歯の間に隙間ができた
- 歯茎の色が薄くなっている
これらの症状がある場合は、歯肉退縮が進行している可能性があります。したがって、早めに松戸市内の歯科医院で診察を受けることが推奨されます。
歯肉退縮は誰にでも起こりうる
さらに、重要なポイントとして、歯肉退縮は特別な人だけに起こる現象ではありません。
実は、30歳以上の約80%の人に、何らかの程度の歯肉退縮が見られるという調査結果もあります。つまり、加齢とともに誰にでも起こりうる現象なのです。
ただし、適切なケアを行うことで、その進行を大幅に遅らせたり、予防したりすることが可能です。
2. 歯茎が下がる主な原因

間違った歯磨き方法
まず、歯茎が下がる最も大きな原因の一つが、間違った歯磨き方法です。
歯茎を傷める磨き方
- 力を入れすぎて磨く
- 硬すぎる歯ブラシを使用する
- 大きく横にゴシゴシと磨く
- 長時間にわたって磨き続ける
特に、「しっかり磨こう」という意識が強すぎて、力を入れすぎてしまう方が多いです。実際、松戸市のテラスモール松戸プランス歯科でも、「一生懸命磨いているのに歯茎が下がってきた」というご相談をよくいただきます。
したがって、正しい歯磨き方法を身につけることが、歯茎を守る第一歩なのです。
歯周病
次に、歯周病も歯肉退縮の大きな原因です。
歯を支える骨や歯茎が細菌によって破壊される病気を歯周病といいます。進行すると、歯を支える骨が溶けていき、それに伴って歯茎も下がっていきます。
歯周病による歯肉退縮の特徴
- 複数の歯で同時に歯茎が下がる
- 歯茎が赤く腫れている
- 歯磨きの際に出血する
- 口臭がある
歯周病は日本人が歯を失う最大の原因とされており、30歳以上の約80%が何らかの歯周病にかかっているという統計もあります。
加齢による変化
さらに、加齢も歯肉退縮の要因の一つです。
年齢とともに、歯茎の細胞の再生能力が低下し、徐々に歯茎が下がっていくことがあります。また、長年の歯磨きの蓄積や、噛む力の影響も受けます。
ただし、加齢による歯肉退縮は自然な現象ではありますが、適切なケアで進行を遅らせることは可能です。
歯並びや噛み合わせの問題
また、歯並びや噛み合わせの問題も、歯肉退縮を引き起こすことがあります。
リスクの高い歯並び
- 八重歯や乱杭歯で、一部の歯が飛び出している
- 歯が外側に傾いている
- 噛み合わせが悪く、一部の歯に過度な力がかかっている
これらの場合、歯を覆う骨が薄くなっていることが多く、歯茎も下がりやすい傾向があります。
矯正治療の影響
加えて、矯正治療によって歯を動かす際にも、歯肉退縮が起こることがあります。
特に、外側に歯を大きく動かした場合や、骨の薄い部分に歯を移動させた場合は、歯茎が下がるリスクが高まります。
ただし、適切な診断と治療計画により、このリスクは最小限に抑えることができます。
喫煙
さらに、喫煙も歯茎の健康に悪影響を及ぼします。
タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、歯茎への血流を悪くします。その結果、歯茎の抵抗力が低下し、歯肉退縮や歯周病のリスクが高まります。
実際、喫煙者は非喫煙者に比べて、歯周病のリスクが2〜8倍高いという研究結果もあります。
歯ぎしり・食いしばり
最後に、歯ぎしりや食いしばりの習慣も、歯肉退縮の原因になります。
睡眠中の歯ぎしりや、日中の無意識の食いしばりにより、歯に過度な力がかかります。この力が持続的に加わることで、歯を支える骨や歯茎にダメージを与え、歯肉退縮を引き起こすことがあります。
3. 歯肉退縮が引き起こす問題

知覚過敏
まず、歯茎が下がると、最も早く現れる症状が知覚過敏です。
歯の根の部分(象牙質)が露出すると、冷たいものや熱いもの、甘いもの、酸っぱいものなどの刺激が神経に伝わりやすくなります。
知覚過敏の症状
- アイスクリームを食べるとしみる
- 冷たい水でうがいするとピリッとする
- 歯磨きの際に痛みを感じる
- 冷たい風が当たるとしみる
したがって、日常生活に大きな不快感をもたらすことがあります。実際、松戸市内の患者様からも、「冬の外出が辛い」というお声をいただくことがあります。
虫歯のリスク増加
次に、露出した歯の根は虫歯になりやすいという問題があります。
なぜなら、歯の根を覆う象牙質は、歯の頭(エナメル質)に比べて柔らかく、酸に弱いからです。そのため、通常の歯よりも虫歯になりやすく、進行も早い傾向があります。
これは「根面う蝕(こんめんうしょく)」と呼ばれ、高齢者に特に多く見られる虫歯です。
審美的な問題
さらに、歯茎が下がると、見た目にも影響が出ます。
審美的な問題
- 歯が長く見える
- 歯と歯の間に黒い三角形の隙間ができる(ブラックトライアングル)
- 歯の根元が黄色く見える
- 老けた印象を与える
特に、前歯の歯茎が下がると、笑顔に自信が持てなくなるという方も少なくありません。
歯周病の悪化
また、歯肉退縮が進行すると、歯周病がさらに悪化しやすくなります。
歯の根が露出すると、その部分に歯垢が溜まりやすくなり、歯周病の原因菌が繁殖しやすい環境になります。そして、歯周病が悪化すると、さらに歯茎が下がるという悪循環に陥ります。
歯を失うリスク
最終的に、歯肉退縮が進行し、歯を支える骨が大きく失われると、歯がグラグラになり、抜歯が必要になることもあります。
したがって、歯肉退縮は単なる見た目の問題ではなく、歯の寿命に関わる重要な問題なのです。
4. 歯茎の下がりを防ぐための対策

正しい歯磨き方法を身につける
まず、最も重要なのが、正しい歯磨き方法を身につけることです。
正しい歯磨きのポイント
- 適切な歯ブラシを選ぶ
- 毛の硬さは「やわらかめ」または「ふつう」を選ぶ
- ヘッドは小さめが良い
- 毛先が開いたら交換(3ヶ月に1回が目安)
- 正しい持ち方
- 鉛筆を持つように軽く握る
- グーで握らない
- 適切な力加減
- 150〜200g程度の優しい力で磨く
- キッチンスケールに歯ブラシを当てて、その程度の重さを体感してみる
- 歯ブラシの毛先が広がらない程度の力
- 正しい動かし方
- 歯に対して45度の角度で当てる
- 小刻みに横に動かす(1〜2mm程度)
- 1本の歯につき20回程度
- 磨く順序を決める
- 毎回同じ順序で磨くことで、磨き残しを防ぐ
したがって、これらのポイントを意識して、優しく丁寧に磨くことが大切です。
定期的な歯科検診とクリーニング
次に、定期的に歯科検診を受け、プロフェッショナルケアを受けることが重要です。
定期検診のメリット
- 歯肉退縮の早期発見
- 歯周病の予防と早期治療
- 歯石の除去(自分では取れない)
- 正しいブラッシング指導
一般的に、3〜6ヶ月に1回の定期検診が推奨されます。実際、松戸市のテラスモール松戸プランス歯科でも、定期検診により歯茎の健康を維持されている患者様が多くいらっしゃいます。
歯周病の治療
さらに、すでに歯周病がある場合は、適切な治療を受けることが必要です。
歯周病を放置すると、歯肉退縮はどんどん進行してしまいます。したがって、早期に治療を開始し、進行を止めることが重要です。
禁煙
また、喫煙されている方は、禁煙することが歯茎の健康にとって非常に重要です。
禁煙により、歯茎への血流が改善し、歯周病のリスクが大幅に減少します。そして、歯肉退縮の進行も遅らせることができます。
松戸市内にも禁煙外来を行っている医療機関がありますので、必要に応じて相談されることをお勧めします。
歯ぎしり・食いしばり対策
加えて、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、マウスピース(ナイトガード)の使用が推奨されます。
マウスピースを装着することで、歯や歯茎にかかる過度な力を分散させ、ダメージを軽減できます。
栄養バランスの良い食事
さらに、歯茎の健康には、栄養バランスの良い食事も重要です。
歯茎に良い栄養素
- ビタミンC:コラーゲンの生成を助け、歯茎を強化(柑橘類、ブロッコリーなど)
- ビタミンD:カルシウムの吸収を助ける(魚、卵など)
- カルシウム:骨を強化(乳製品、小魚など)
- タンパク質:組織の修復に必要(肉、魚、豆類など)
これらの栄養素をバランスよく摂取することで、歯茎の健康を保つことができます。
知覚過敏用歯磨き粉の使用
最後に、すでに知覚過敏がある場合は、知覚過敏用の歯磨き粉を使用することが効果的です。
知覚過敏用歯磨き粉には、露出した象牙質の細かい穴を塞ぐ成分が含まれており、継続的に使用することで症状が改善することがあります。
5. よくある質問(Q&A)

Q1. 一度下がった歯茎は元に戻りますか?
A. 残念ながら、一度下がった歯茎が自然に元に戻ることは基本的にありません。
ただし、適切なケアにより、これ以上の進行を防ぐことはできます。また、審美的な理由や知覚過敏がひどい場合は、外科的な治療により歯茎を回復させる方法もあります。
したがって、まずは進行を止めることが重要であり、その上で必要に応じて治療を検討することが推奨されます。
Q2. 電動歯ブラシは歯茎に良くないですか?
A. いいえ、正しく使用すれば、電動歯ブラシは歯茎に優しいとされています。
むしろ、手磨きよりも均一な力で磨けるため、力の入れすぎを防ぐことができます。ただし、以下の点に注意が必要です:
電動歯ブラシ使用時の注意点
- 強く押し付けない(軽く当てるだけで十分)
- 歯ブラシを手で動かさない(電動歯ブラシ自体が動くため)
- 圧力センサー付きのものを選ぶと安心
実際、松戸市内でも、電動歯ブラシに変えてから歯茎の状態が改善したという患者様も多くいらっしゃいます。
Q3. 歯茎マッサージは効果がありますか?
A. 適切に行えば、歯茎マッサージは血行を促進し、歯茎の健康に良い影響を与える可能性があります。
歯茎マッサージの方法
- 清潔な指で、優しく円を描くようにマッサージする
- 強くこすらない
- 1日1回、歯磨き後に行う
ただし、歯周病が進行している場合は、マッサージにより症状が悪化することもあるため、まず歯科医師に相談することが推奨されます。
Q4. 子供でも歯茎が下がることはありますか?
A. はい、子供でも歯茎が下がることがあります。
子供の歯肉退縮の原因
- 強すぎるブラッシング
- 歯並びの問題(八重歯など)
- 小帯(唇と歯茎をつなぐヒダ)の位置異常
- 矯正治療
特に、「しっかり磨きなさい」という指導により、力を入れすぎてしまう子供もいます。したがって、子供のうちから正しい歯磨き方法を身につけることが大切です。
Q5. 歯茎が下がりやすい体質はありますか?
A. はい、歯茎の厚さや骨の構造には個人差があり、歯肉退縮のリスクに影響します。
リスクが高い特徴
- 歯茎が薄い
- 骨が薄い
- 歯並びで一部の歯が外側に出ている
ただし、体質的にリスクが高い場合でも、適切なケアにより予防や進行抑制は可能です。自分の歯茎の特徴を知り、それに応じたケアを行うことが重要です。
6. すでに下がってしまった歯茎の治療法

歯周組織再生療法
まず、歯周病により失われた歯茎や骨を再生させる治療法があります。
この治療では、特殊な材料を使用して、歯を支える組織の再生を促します。ただし、すべてのケースに適用できるわけではなく、症例によって効果が異なります。
遊離歯肉移植術
次に、下がった歯茎を回復させる外科的な方法として、遊離歯肉移植術があります。
この治療では、上顎の内側など、他の部分から歯茎を採取し、下がった部分に移植します。審美的な改善や知覚過敏の軽減に効果があります。
結合組織移植術
さらに、結合組織移植術という方法もあります。
これは、上顎から結合組織を採取し、下がった歯茎の部分に移植する方法です。遊離歯肉移植術よりも審美的な結果が良いとされています。
知覚過敏の治療
また、外科的な治療を希望しない場合でも、知覚過敏に対する対症療法があります。
知覚過敏の治療法
- 知覚過敏用歯磨き粉の継続使用
- 歯科医院での薬剤塗布
- レーザー治療
- コーティング材の塗布
これらの治療により、日常生活の不快感を軽減することができます。
治療の選択
最後に、どの治療法が適しているかは、歯茎の状態、患者様の希望、費用などを総合的に考慮して決定します。
したがって、松戸市内の歯科医院で相談し、ご自身に最適な治療法を選択することが推奨されます。
7. まとめ
ここまで見てきたように、歯茎の下がりは様々な原因で起こり、適切な対策により予防・改善が可能です。
この記事のポイント
- まず、歯肉退縮は間違った歯磨きや歯周病が主な原因です
- 次に、放置すると知覚過敏や虫歯、最終的には歯を失うリスクがあります
- そして、正しい歯磨き方法を身につけることが最も重要です
- また、定期的な歯科検診で早期発見・早期対処が可能です
- さらに、禁煙や栄養バランスなど生活習慣の改善も効果的です
- 加えて、一度下がった歯茎は自然には戻らないことを理解しましょう
- 最後に、必要に応じて外科的な治療も選択肢となります
つまり、日々の適切なケアと定期的な歯科検診により、健康な歯茎を維持することができるのです。
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