インプラント治療は、失った歯の機能と見た目を自然に回復できる、メリットの多い治療法です。
しかし、費用面での不安から踏み出せないという方も少なくありません。「いくらくらいかかるのか」「保険は使えるのか」「他に追加費用が発生することはあるのか」など、気になる点が多いのではないでしょうか。治療を始める前に、費用の相場や内訳、保険適用の条件、費用が増える可能性のあるケースについて知っておくことはとても大切です。
この記事では、インプラント治療に関する費用の疑問を中心に、分かりやすく解説していきます。
目次
- インプラント治療とは
- インプラントの費用相場と内訳
- 追加費用が発生するケース
- インプラントは保険適用される?
- よくある質問(Q&A)
- まとめ
1. インプラント治療とは
インプラントとは、歯を失ってしまった部分に、人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療方法です。次のようなメリットが挙げられます。
- 見た目が自然で、自分の歯のように違和感がない
- 噛む力が強く、硬いものもしっかり噛める
- ブリッジや部分入れ歯と異なり、周囲の健康な歯に負担をかけない
こうした理由から、インプラントを希望される患者様は年々増えています。
2. インプラントの費用相場と内訳
インプラント治療には多くのメリットがあります。しかしその一方で「費用が高いのでは?」と不安を感じる方も少なくありません。ここでは、治療を検討するうえで気になる一般的な費用の相場と、具体的な内訳についてご紹介します。
2-1. 費用相場
インプラント治療は自由診療であるため、歯科医院によって費用には幅があります。一般的には、1本あたり30〜80万円程度が相場です。
この価格帯には、検査・手術・材料費・人工歯の作製など、治療全体にかかる費用が含まれています。ただし、歯科医院の立地や設備、使用する素材やインプラントメーカー、さらには患者様のお口の状態によっても金額に差が出てきます。
2-2. 内訳と費用の詳細
次はインプラント1本あたりにかかる代表的な費用内訳です。
・術前検査費用:30,000円〜80,000円程度
インプラント治療を安全かつ確実に行うためには、事前の精密検査が欠かせません。
CTスキャンやパノラマX線、口腔内写真、あごの骨の状態などを詳しく調べます。これにより、インプラントを埋め込む位置や角度、骨量などを正確に把握でき、トラブルを未然に防ぐことができます。検査の内容や使用する機器によって費用には幅があります。
・インプラント体:100,000円〜200,000円程度
あごの骨に埋め込む「人工の歯根」にあたる部分です。この部分がしっかりと骨と結合することで、上に取り付ける人工の歯を安定して支えることができます。
有名なメーカーとしては、「ノーベルバイオケア(スウェーデン)」や「ストローマン(スイス)」などが挙げられます。価格はメーカーによって異なり、高品質なものほど高額になります。
・アバットメント:20,000円〜50,000円程度
インプラント体(人工歯根)と人工の歯(上部構造)をつなぐ中間パーツです。噛む力をしっかり伝えるために欠かせない部品で、素材はチタンやジルコニアなどがあります。費用は素材や形状によって異なります。
・人工の歯(上部構造):80,000円〜250,000円程度
人工の歯(上部構造)は、インプラントの上に装着される見た目の歯にあたる部分です。セラミックやジルコニアなどの素材が使われ、色や形を周囲の歯に合わせて自然に仕上げることができます。強度や審美性に優れた素材を選ぶことで、より美しく長持ちする仕上がりが期待できます。
3. 追加費用が発生するケース
インプラント治療では、患者様のお口の状態によって標準的な治療に加え、別途処置が必要となることがあります。その場合、その分の追加費用が発生します。
・骨造成(GBR):50,000円〜150,000円
インプラントを埋め込むために必要な骨の量が不足している場合に行う処置です。
歯を失った状態が長く続くと、あごの骨が次第にやせてしまいます。その結果、インプラントをしっかり固定できなくなることがあります。このようなケースでは、人工骨や自家骨(自分の骨)を使って骨の高さや厚みを補うことで、インプラントの安定性を確保します。
・サイナスリフト:100,000円〜300,000円
上あごの奥歯の部分で骨が足りない場合に行う処置です。
この部位はもともと骨が薄く、すぐ上には「上顎洞(じょうがくどう)」という空洞があります。そのため、インプラントを埋めるための十分な骨の高さが確保できないことが多いのです。
このようなときには、上顎洞の底を押し上げてスペースを作ります。さらに、そこに人工骨を詰めて骨の厚みを増やします。サイナスリフトも骨造成の一種ではありますが、より深部にアクセスする高度な処置であり、治療費は比較的高額となります。
・歯周病治療:数千円〜数万円
インプラントを成功させるには、土台となる歯茎の健康状態が非常に重要です。
歯周病(歯茎の炎症や歯を支える骨の破壊)があると、インプラントが骨としっかり結合せず、早期に脱落するリスクも高くなります。そのため、インプラント治療の前に歯周病の状態を確認し、必要に応じてスケーリング(歯石取り)や外科的処置などの歯周治療を行います。
・ 抜歯:5,000円〜20,000円
インプラントを埋めたい部分にまだ歯が残っている場合、抜歯を先に行う必要があります。難抜歯(根が折れている、骨に癒着しているなど)の場合は追加費用が発生することもあります。
4. インプラントは保険適用される?
インプラント治療は基本的に「保険の適用外」です。自由診療となるため、すべて自己負担となります。ただし、次のような例外があります。
- 病気や事故によってあごの大部分を失った場合
- 大学病院などで顎顔面補綴(がくがんめんほてつ)を受けるような特別なケース
このような場合に限り、一部保険適用となる可能性があります。しかし、一般的な歯の欠損(虫歯や歯周病など)では適用されません。
5. よくある質問(Q&A)
Q1:治療費は一括で払う必要がありますか?
A. 多くの歯科医院では、医療ローンや分割払いに対応しています。負担を軽減できる方法が用意されていることが多いので、事前に相談してみましょう。
Q2. インプラントの寿命はどのくらい?
A. 適切なケアを行えば、10年〜20年以上使い続けることが可能です。天然歯と同様に、毎日の歯磨きや定期検診が長持ちのポイントです。
6. まとめ
インプラント治療は、見た目や噛む力の回復に優れた治療方法ですが、費用面や治療期間に不安を感じる方も多いでしょう。1本あたりの費用は数十万円と高額ですが、長期的な快適さと見た目の自然さを考慮すれば、十分に価値のある選択肢です。事前に費用の内訳や追加費用の可能性をしっかり確認し、自分に合った治療計画を立てることが大切です。
テラスモール松戸プランス歯科では、常に新しい医療技術を取り入れ、臨床経験豊富なドクターが、的確かつ安全なインプラント治療を提供しています。事前のカウンセリングで患者様のお悩みや予算などを丁寧にお聞きし、それぞれに合った治療プランを提案いたします。インプラント治療を検討中の方はぜひ一度ご相談ください。
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